連帯保証人なしで賃貸契約を締結するのはリスクがある?賃貸オーナーが知らないと損する落とし穴とは!?

約20年ほど前から一般的になってきた家賃保証会社による家賃保証会社。
最近では多くの賃貸物件で導入され
連帯保証人なしで家賃保証会社を利用する条件で契約している物件が多く見られます。


今回は、墨田区の錦糸町で23年以上不動産の賃貸管理会社として
多くのオーナー様のサポートを行ってきた弊社の代表が、
家賃保証会社制度の利用と以前の連帯保証人による保証の違い、
現状の問題点をお伝えしています。

この記事を読んで疑問に思うことや、お持ちの賃貸不動産についての質問がありましたらお気軽にお問い合わせください。

賃貸借契約における連帯保証人が負っている責任の範囲

現在のように家賃保証会社の利用が広く普及する前までは、連帯保証人が
家賃の滞納、賃貸契約中の損害賠償の請求、原状回復費用が発生した場合、
借り主が支払えない債務についての請求先として機能してきました。

ここで重要なのは、損害賠償が発生した場合には家賃保証会社は連帯保証人と違って
保証はしないということです。


あくまでも家賃の支払いが遅れた場合などにそれを立て替え払いするなど
保証するのが家賃保証会社で、オプションなどで一部原状回復費用まで
負担するプランもあります。

また、漏水事故などは一部火災保険などでカバーできますが、事故原因など限られた場合に対応しますので全てのケースで保険会社の火災保険を当てにするのは間違っています。

試しに大手仲介会社に何社か聞いてみましたが、ほとんどが間違った認識で
保険を頼りにするような回答でした。


入居審査時には保証人さんの勤務先などを管理会社が審査して、

保証能力が十分にあるかどうかなどを見て契約を締結するかどうか判断してきました。

連帯保証人が負う責任の範囲は広く、賃貸借契約における一切の債務を
借り主と同様に負うことが法律で定められています。

そのため、大家さんとしては、契約上家賃の滞納以外で借り主の責任がある損害賠償請求
が発生したときは、連帯保証人に請求することができるということです。


これは入居中に借り主が物件でトラブルを起こして、何らかの被害が物件に生じた場合は連帯保証人に迷惑をかける形になりますので、一定の抑止力にもなっています。

最近普及している連帯保証人なしと家賃保証会社の利用について

最近では保証人を立てることが難しい方が増え、管理会社側も審査基準を厳しくすると
入居者の数が減ってしまい、なかなか空室を思うように埋めることが

できないなどの点もあり、家賃保証会社に保証料を支払い
加入してもらうことを条件に保証人無しで契約を締結することが多くなってきました。

家賃保証会社が保証する範囲は家賃の対応分のみが基本です。

先程お伝えしたように、一部のオプションを付けることで原状回復費用もカバーする
ケースもありますが、基本は家賃についての保証のみです。

賃貸契約中には様々な原因で借り主が起こす損害は起こり得ます。

それをカバーするには連帯保証人をつけることが重要で、その次によくある漏水事故などを火災保険でカバーするという考え方が有効です。

保険で認められなかった損害の残りを連帯保証人をつけていれば
請求することは可能です。

家賃保証会社と連帯保証人を同一と捉えたり、なしでもカバーできるといった
間違った考え方が普及しているので
オーナー様には注意していただきたいと思っています。

火災保険をかけていれば大丈夫は本当ですか? 

しかしそこで、保証会社に加入するのだから連帯保証人はつけなくても大丈夫と
管理会社側が判断し、賃貸オーナーにそれを提案して
先程述べたように損害が発生した場合は保険会社に加入しるのでカバーできる
といった間違った認識で連帯保証人無しで契約を結んでいる
ケースが非常に多いです。

実際に事故が起きれば分かることですが、保険会社は事故原因を重要視しますので、保険の対象外の原因で事故が発生した場合は当然ですが保険金を支払うことはありません。

その時に連帯保証人をつけていれば請求できたのに、わざわざ外して契約したがために
請求先がなく、ほとんどのケースでオーナーが損害分を負担する結果となります。

建物側だけに損害が生じるケースならまだしも、他の部屋の入居者にも
損害が及んでいるケースは金額が大きくなることもまれではなく、合計で数百万円生じることも多くあります。

実際にあった連帯保証人なしのリスクとは?

特にテナントと住居が一緒になったような物件では、賃貸不動産として
資産価値がありますが様々な設備があることで、そこが不具合を起こして事故が発生し、慌てて修理をして保険会社に見せてみたものの事故原因が保険の対象以外と認定され、思っていた金額の数分の一しか支払いにならなかったというケースはよくあります。

こんな時に保証人無しで契約をしていると賃貸オーナーさんはとても大変な思いをすることになりかねません。

家賃の滞納分より遥かに大きな金額になることがある損害賠償請求について
きちんと対応しないで契約することはリスクでしかありません。


賃貸経営でのリスクを分散して、入居者側が負うべきものは問題が起きる前に
借り主にきちんと負っていただくような体制に見直しましょう。

弊社では、賃貸経営や賃貸管理上のお悩み解決は随時受け付けていますので
お気軽にお問い合わせください。

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